【後編】素人が数日間、大豆に尽くした話。
前編はこちら。
16時間冷蔵庫に寝かした次は、鍋で5時間程煮詰める。
信じられないような話だが、外貨稼ぎのために国内で採掘されたガスの輸出を強めた為、国内全土でガスが不足している。
数時間外で並んで買えたら良い方だと聞いたのを、思い出しだ。
途中でガスが切れたら...とヒヤヒヤしたが、難なくクリア。
しかし最後のミッションは『30時間40℃前後で維持』というもの。
さらに手がかかる。
まずはペットボトル湯たんぽ作り。
熱すぎてもダメだし、ぬるすぎてもすぐに冷めてしまう。
新聞紙で、これと大豆が入ったタッパーを一緒に包む。
さらに毛布やバスタオルで包むのがベターらしいが、無いので冬服で代用する作戦だ。
未だ赴任してから着ていない冬服を圧縮袋から出すと、日本で使っていた柔軟剤の香りがして嬉しくなったのに、早速お気に入りのウルトラライトダウンに、納豆の臭いが付くかもしれない、と頭をよぎる。
が、こうしている間にも、大豆の温度は下がる一方だ。
手早く服を広げる。
え?
凝らして見た人もいるのではないだろうか?
そう、私のお気に入りダウンがゴミ袋(特製シーツ。)と同化している!!!笑
過去記事参照
薄手のセーター⇒シャツ⇒ダウン⇒
そして段ボール⇒シーツの順に包まれた大豆。
少しでも下からの熱が逃げないように、このままベッドに置いて寝た。
何なんだ、この感覚♡
ここ数日こいつの事ばかり考えて、一緒に寝るところまでくると、ただの豆とは思えない。
寝起き早々、湯たんぽのお湯を替えて、包む直して出社。
職場で昼食を摂っていても、頭の中はあいつのことでいっぱい。
同僚の誘いを断り、急いで帰宅して向かうはあいつがいるベッド。
手がかかるほど、可愛く見えるのは本当だったようだ。
面倒に感じていた30時間ミッションの終わりは、少し寂しく感じた。
たまごを温める親鳥のような心境。
いや、暇なだけだったのかもしれない。笑
そんな長い工程を経て、出来たのはこれだ!!!
煮る前とのデジャヴかのような見た目。
本来なら発酵が進んで、白い糸が全体的にかかっているはずだった。
底の方は、どうにかネバネバしている。
今回出来上がったのは、香りが弱く、粘り気が少ない納豆。
悔しいが、満足出来る納豆には程遠い。
納豆菌は空気と触れることで発酵が進むそうだ。
原因はこれじゃないかと思う。
原因は密封で保温して、数時間に1度しか蓋を開けなかった。
ネバネバと匂いを、主張する強い納豆が食べたいんだ!!
今後のリベンジ戦に期待!
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