ストリートチルドレンと接して思うこと。彼らに愛を与える大人はいるのか
家の近所には、グループになって暮らしているストリードチルドレンが少なくありません。
歳は小学校に通うぐらいで、男の子ばかり。
いつも通らない道を通ったときのこと。
ストリートチルドレンの少年たちが集まって、珍しく騒いでいました。
その先にいたのは、足が弱そうな浮浪者。
新聞を読んで気にしていないふりはしていますが、ホースのようなゴミで突かれたり、サンダルを数メートル先へ投げるイタズラや、悪態を付いて何かからかわれている様子。
何が起きているのか理解するまで、ショックで固まってしまいました。
我に返って注意をしますが、全く聞く耳を持たず。
むしろ『何かちょうだい』と言われる始末。
少し行った先に男性が居たので、すぐに来て貰うように引っ張り、私が声を張り上げ、怒鳴ってようやく男の子たちは逃げていきました。
でも来てくれえた男性は、見ているだけで呆れ顔。
いつもの見慣れた光景なのか、外人の私のこの行動が偽善の正義感を振りかざしただけのように見えたのか真意はわかりませんが、彼の口から出たのは『お前は何人なのか?ごめんね、スーダンがこんなんで』という短い言葉でした。
そういうつもりじゃなかったのにな、何が正しいのかな、ぐるぐる想いが巡ります。
私の大家は、お手伝いさんを数人雇っていて、朝8時~夕方16時頃までは働いて貰っています。
数人というのは、曜日によって来る女性が違うということです。
スーダンでお手伝いという職に就いている女性の多くは、海外からの出稼ぎや、複雑な事情があって生活が困窮されている方達です。
その中でも、私が気になっていたのは火曜日に来る、感じの良い若い女性と、その子供たち。
まだ歩けない1歳前後の妹と、小学校に上がるかあがらないかぐらいのお兄ちゃんです。
毎週見かけるので挨拶をするのですが、お母さんは笑顔で返してくれるのに、お兄ちゃんはいつもプイとしている感じ。
最初はアラビア語がわかならい子なのかなーと思っていたのですが、何回か続けているうちに避けられているのが態度から伝わってきました。
それでも毎週、私の声かけは続きます。
そこで気付いたのは、いつもお母さんのお手伝いをしていたり、私が妹に近付くと凄く気にしていて、いつもはお母さんと妹想いの優しいお兄ちゃんぽいことでした。
昨日も私からお兄ちゃんへの一方的な声掛けの後に、カバンに袋を開けた後の2枚のクッキーがあることを思い出して、1枚をお兄ちゃんに手渡しました。
無言で受け取った後に、そのまま走っていった先は妹の元だったんです。
胸を打ちました。
残りの1枚を妹にもと思っていたのに、まず先にたった1枚のクッキーを妹のところへ持って行く6歳にも満たない少年。
その後に小さな声で「ありがとう」と言ってくれたのが、初めて聞いた少年の声でした。
自分より弱い人をいじめてしまう少年と、優しくできる少年の違いは何なんでしょうか。
お金でも、親がいるのかいないのかでも無いような気がしています。
彼らに無償の愛を与えられる大人はいるんのでしょうか。
目を背けちゃいけない事、たくさんあります。
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